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2005年 08月 11日
私たちの社会では人間関係のもつれから、個人が不幸な思いをする事が
多く起こっています。それぞれの出来事に対症療法的に様々な意見が飛び 交い、非難したり、アドバイスしたりしています。事が起こってから対処する ことと共に、もっと以前にできることもあると私は感じていました。 そこで、私の考える「良い人間関係の持ち方」について、「大切なあなたと 大切なわたし」としてまとめてみました。自ら行動するのが一番ですが、平行 して皆さんに伝えていきたいと思っています。 というのは、そんな話を一度でも聴いたことのある人は、将来何か(例えば いじめを受ける事など)が起こった時、遡って思い出し、苦境を克服していく ヒントになると思うからです。 下記の「大切なあなたと大切な私」の文章をお読みください。 大切なあなたと大切な私 「(ニューヨークで)一人の女性が、いつ死んだかわからないが、とにかく亡くなったという報せを受けました。他に方法がなく、ドアをこわして中に入りました。何を見たとお思いですか。そこではねずみたちがすでに死体を食べ始めていました。この女性の身許を調べようとしたのですが、どこかで働いていた人なのか、誰かの娘なのか、母親なのか、妻なのか、皆目、見当がつきませんでした。住んでいたアパートの番地以外、この女性について何もわからなかったのです。向かい側の住人たちも何も知っていませんでした。 何という貧しさの極みでしょう。その女性が感じていただろう淋しさ、気後れ、他人にとって自分は邪魔者でしかなく、軽蔑されているという思い。彼女には人間の尊厳のかけらも与えられていなかったのです。」 (マザーテレサ―愛と祈りのことば―渡辺和子訳より抜粋) 人が「自分は必要とされていない」と感じることほど貧しいことはありません。私の想像ですが、今から自殺しようと思ってさまよっている時にあなたから「こんにちは。どうされてましたか。」という一声を掛けられたなら、ほとんどの人はその日は自殺を止めるでしょう。ましてや、話す言葉と気持ちにゆっくり耳を傾けてもらえたなら・・・。その役割を毎日誰かがするならば、人は自殺などしないで一生を全うすると思います。その意味で、人間同士が挨拶をすることとよく聴くということには、「あなたは大切な人ですよ」というメッセージを伝える、大きな意味があると私は思っています。人は能力があってもなくても、自分にとって有用であってもなくても、言動や考え方にもかかわらず、すべて大切なのです。 生きて行くには苦しい時がありますが、それをも糧として、やがて自分を成長させることも出来るでしょう。しかし、その苦しさが限度を越えていたり、支えてくれる人がいなかったら、人は自殺したり、取り返しのつかないダメージを負う事があります。どうか皆さん、人に目を配ってください。「あの時に一声掛けていたら防げたのに」ということはきっと起こります。しかし、「あの時に一声掛けたから自殺や事件や事故が起こらないで済んだ」という功績は、はっきりとは表れません。でも、これは何よりも大きな業なのです。普段から、目立たなくても自分にできる大切なことを実行してください。 あなたは仲のよい人に親切にする代わりに、知らない人に不親切をしていませんか。もしそうしているなら、どこに境界線を引いていますか。近いこの人も遠いあの人も違いはないことを想像してみてください。 あなたは時々人に怒りをぶつけることがあるでしょう。それは正当な理由があると思われるでしょう。でも本当ですか。例えば、学校で不愉快なことがあった時は、帰宅後家族のちょっとした言葉に容易に腹を立てることがあります。普段はそんなことでは腹を立てないのに。これは家族の側よりも、あなた自身の方に違いがあったのです。また、自転車に乗っている時に、子どもが飛び出してきたので避けました。そのときAさんは大変怒って、自転車を止めて子どもを怒鳴りつけました。同じだけ驚いたBさんは深呼吸をしてから静かに、「怪我がなくてよかった。飛び出しには気をつけてね」と伝えました。全く同じ状況でCさんは簡単に避けてそのまま通り過ぎました。同じ状況であってもこのように違った反応になることがあるのは皆さんも想像がつきますね。その違いはどこから来るのでしょうか。同じ飛び出しでも、乗っていた人が驚くかどうか、それは運転の能力や落ち着きなどによる「余裕」に左右されます。また、驚き、怒りを感じたとしても、怒りをぶつけるかどうかはその人が選択しているのです。怒りを使って人と接すると非難、暴力、戦争に繋がります。一方、「必要であれば意見を冷静に伝える」という方法を執るだけであなたは思いを遂げ、相手も傷つかないままあなたの意見を受け入れることも出来るのです。どちらも大切な存在だと実感することが出来るのです。自分さえ心がければ人を責めたりしないでも、多くの場合思いは伝わります。そこでは「あなたが居るから」平安な世界が生まれるのです。安らかに生活していけるということです。 又、伝えたいことを押し留め過ぎると自分を大切にしないことに繋がるので気を付けましょう。「私は~と思う」「これは私の意見に過ぎませんが~」「~してくれませんか?」等の表現を使うと相手への押し付けにもならず、たとえ反対の意見でも言いやすくなると思います。人に反対する意見を伝える時は、けなす方法や責める方法でなく、尊敬し、提案する方法を試してもらいたいものです。 あなたがもし、誰に対しても相手を大切にしない接し方をしているとすると、多くの人は怒って対応してくるので、あなたには「世界は敵ばかり」と映ることでしょう。しかし尊敬の目で接すると、人々は穏やかに友好的に対応するので、あなたには「世界は温かい」と映ることでしょう。 中東を始め、世界で感情のもつれから報復合戦が繰り返され、私たちの社会でも他者をつぶし合う過当な競争が行われています。しかし、けんかは両方がやり合って初めてけんかなのであって、自分さえ心がければ、ほとんどけんかにはなりません。けんかしたいのか、それとも仲良くしていたいのか。自分が選べるのです。皆さんも考えてみてください。 又、恨みを持ち続けることは自分を苦しめ続けることです。相手と仲良く出来ないと思っても少なくとも距離をとるなどして自分を解放したいものです。恨みは晴らさなくても、手放しましょう。それが自分を救う一歩になると思います。 恨みを晴らすことや相手を変えることを強く求め過ぎると事件や事故が起こり易くなります。頼みを断られた時、何か気に入らないことを言われた時、仕返しをしなくては気が済まないと思う余り、相手を追い詰めると犯罪を誘発することがあります。そんなことなら少々悔しくても手放しましょう。そう出来たなら、あなたはその場で事件や事故が起こらなかった功労者です。目的を見失わないことが大切です。それに、元々見聞きせず、知らなかったとしたら怒りもなかったわけなのですから。 悲劇に見舞われた時には、よく言われる「心の傷」を負う事があります。充分に見つめ、ケア―が行われたなら、あとは温かい経験を重ねたいものです。「辛いこともあるけど、悪いことばかりではない」と思えるように。起こった事実は消えませんが、多くの温かい経験と並ぶひとつの出来事として相対化できる方向を目指してはいかがでしょうか。 人はいったい何の為に生きているのでしょうか。お金をもうける?人より出世する?正義を通す?・・・いや、感動や安らぎのある毎日の為かもしれませんね。人と人の関わりは何の為なのでしょうか。蹴落とす為?戦う為?儲けるため?従わせる為?従う為?決裂する為?・・・いや、分かり合う為、一致する為にしたいですね。 自分だけが幸せになることを目標にするより、みんなが幸せになれることを目標において進みたいですね。そんなことが本当に自分にも出来ると思えたなら誰もわざわざ人をいじめたり、暴力を使ったり、ひねくれたりしないのではないでしょうか。そうです、人は今の自分のままでよいのだと思えたら自ら貢献しようと動き出せるものだと思います。だからこそ、まず自分が、人にも非難や否定ではなく、尊敬心と愛をもって接することが大切なのです。 その上、自分ひとりの小さな行為が世界に違いをもたらすことに気付いて欲しいのです。あなたが一つのゴミを拾ったとします。その行為は直接には世界中のたった一つのゴミをゴミ箱に移したに過ぎません。それだけでは世界のゴミがなくなったり平和になったりはしません。しかし、その行為を一人が見習うかも知れません。この世に失望していた人の心が救われるかもしれません。あなたが拾うところを見ていなくても、そこにゴミがあったらイライラする人が居たかもしれません。一つ拾うことが出来た人は翌日も拾う確率が増えます。昨日見た人は今日は自ら拾うかもしれません。いつかは誰かに影響を与えます。影響を受けた人が何か違う行動をします。それが連なって世界が変わるのです。今、あなたは世界に対して何もしていないのではありません。何をしていてもしていなくても影響を与えています。そうです、あなたは掛け替えのない存在です。 自分を生きましょう。他の誰でもない自分を生きましょう。自分ならではの場所から出来ることを、自分の能力で出来ることを、自分だけの為でなく、他の人も一緒に幸せになれるために・・・。 <付き合い方の基本>(尊敬し合う) <Aさん> <Bさん> 自分の事は出来るだけ自分でする。⇒⇒⇒⇒⇒⇒ 出来ないことは頼んでみる。⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒ ←←(a)頼まれたことは出来ることなら協力する。 引き受けてもらったら協力して進める。⇒⇒⇒⇒ ←←←←←←←←←←←(b)出来ないことは断る。 断られたら引き下がる。⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒ ←←←←←←←お手伝い出来ることがありますか。 (a)~をお願いします。⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒ ←←←←←←←←←←←←←←←←←←協力する。 (b)いえ、結構です。⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒ ←←←←←←←←←←←←←←←←←引き下がる。 Aさんの立場で主張。⇒⇒<意見が対立>←←Bさんの立場で主張。 調和点を描いて進める。⇒⇒⇒⇒ ←←←←調和点を描いて進める。
by amain
| 2005-08-11 10:10
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